スワップポイント(Swap Point) とは、FXで 2つの通貨の金利差に基づいて発生する利益(または損失) のことです。
通貨を 買い持ち(ロング) するか 売り持ち(ショート) するかによって、スワップポイントを受け取ることもあれば、支払うこともあります。
1. スワップポイントの仕組み
FXでは 異なる2つの国の通貨を交換 して取引を行います。
このとき、それぞれの国には 政策金利 があり、金利の高い通貨と低い通貨を組み合わせることで 金利差 が発生します。
この金利差が スワップポイント として反映されます。
📌 スワップポイントの基本ルール
- 金利の高い通貨を買い(ロング) → スワップポイントを もらえる
- 金利の高い通貨を売り(ショート) → スワップポイントを 支払う
2. スワップポイントの具体例
例えば、以下のような通貨ペアを考えます。
通貨ペア | 買い(ロング)時のスワップ | 売り(ショート)時のスワップ |
---|---|---|
USD/JPY(米ドル/円) | プラス(もらえる) | マイナス(支払う) |
TRY/JPY(トルコリラ/円) | プラス(もらえる) | マイナス(支払う) |
EUR/USD(ユーロ/米ドル) | マイナス(支払う) | プラス(もらえる) |
📌 具体例:USD/JPY(米ドル/円)の場合
- 米ドルの金利:5.00%
- 日本円の金利:0.10%
- 金利差:4.90% → 買い(ロング)ならスワップポイントをもらえる
つまり、米ドルを買って(ロング)保有すると、毎日スワップポイントを受け取れる 仕組みになります。
逆に、米ドルを売って(ショート)保有すると、スワップポイントを支払うことになります。
3. スワップポイントのメリットとデメリット
✅ メリット
- 長期保有で利益が期待できる
- 金利の高い通貨を買って保有するだけで、毎日スワップポイントがもらえる。
- 特に「トルコリラ/円」「メキシコペソ/円」「南アフリカランド/円」などの通貨ペアはスワップポイントが高め。
- スワップポイント狙いの投資戦略が可能
- 「スワップ投資」 として、金利差の大きい通貨を買って長期間保有する戦略もある。
❌ デメリット
- 相場変動リスクがある
- 通貨の価格が下落すると、スワップポイントで得た利益よりも損失の方が大きくなる可能性がある。
- 例:トルコリラはスワップポイントは高いが、過去に大幅な下落を繰り返している。
- スワップポイントは変動する
- 各国の政策金利が変わると、スワップポイントも変動 する。
- 例えば、米国が利下げを行うと、USD/JPYのスワップポイントは減少する。
4. スワップポイントを活用するポイント
✅ 1. 金利の高い通貨を選ぶ
- スワップポイントを狙うなら、「高金利通貨 × 低金利通貨」 の組み合わせを選ぶのが基本。
- 代表的なスワップ向き通貨ペア
- トルコリラ/円(TRY/JPY)
- メキシコペソ/円(MXN/JPY)
- 南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
- 米ドル/円(USD/JPY)(最近の米利上げでスワップが高め)
✅ 2. 為替変動リスクを考える
- スワップポイントをもらえても、通貨自体が下落するとトータルで損する可能性がある。
- 価格変動の激しい通貨は注意が必要。
✅ 3. 長期保有を前提にする
- 短期間ではスワップポイントの利益は少ないため、中長期的な運用を考える 必要がある。
- ただし、定期的に市場状況をチェックし、金利や相場の変動を確認することが重要。
5. まとめ
スワップポイントとは、FX取引における2国間の金利差によって発生する利益(または損失) です。
特に 金利の高い通貨を買い持ちすると、スワップポイントを受け取ることができる ため、長期投資の戦略として活用できます。
ただし、通貨の価値が下落するとスワップ以上の損失が出る可能性がある ため、スワップポイントだけでなく、為替リスクもしっかり考慮しましょう!