FXの証拠金とは?
証拠金(Margin) とは、FX取引を行うために必要な 担保金 のことです。
FXでは レバレッジ を利用して、預けた証拠金の数倍〜数十倍の金額を取引することができます。
1. 証拠金の種類
FXにおける証拠金には、主に 「必要証拠金」 と 「有効証拠金」 という2つの概念があります。
✅ 1.1 必要証拠金
取引をするために最低限必要な証拠金のことで、計算方法は、次のとおりです。
現在の為替レート×取引数量÷レバレッジ
【計算例】
米ドル/円で現在のレートが155円で、取引単位が10,000通貨でレバレッジが25倍の場合、必要証拠金は次のようになります。
必要証拠金 = 155 × 10,000 ÷ 25 = 62,000円
📌 例:USD/JPYを1万通貨(100万円分)買う場合
- レバレッジ 25倍 の場合:4万円(100万円 ÷ 25)
- レバレッジ 10倍 の場合:10万円(100万円 ÷ 10)
- レバレッジ 5倍 の場合:20万円(100万円 ÷ 5)
✅ 1.2 有効証拠金
有効証拠金とは、FX取引などの口座に預け入れている証拠金に、未実現の損益を加えた金額です。ロスカット(強制決済)の判断をする際に用いられます。
- 含み益が出ている → 有効証拠金が増える
- 含み損が出ている → 有効証拠金が減る
この 有効証拠金が減少すると、ロスカットのリスク が高まります。また新たに取引できる量が減ったりします。
2. 証拠金維持率とは?
証拠金維持率は、取引に必要な証拠金(必要証拠金)に対する資金(有効証拠金)の割合で、次のような計算式で求めることができます。
【計算例】
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
純資産が10万円、必要証拠金が5万円の場合、証拠金維持率は10万円÷5万円×100=200%です。
FX取引では、損失が広がると証拠金維持率が100%を下回る可能性があります。証拠金維持率が100%(FX業者によっては50%)を下回ると、ロスカットが発動して注文中の注文がキャンセルされ、全建玉を決済されます。
✅ 証拠金維持率の目安
- 200%以上 → 安全な状態
- 150〜200% → ロスカットが近い
- 100%以下 → ロスカット発動(FX業者によっては50%以下)
📌 例:証拠金10万円で取引、ロスカット(50%以下)の場合
- 取引開始時:証拠金維持率 200%
- 含み損 -5万円:証拠金維持率 100%(危険)
- 含み損 -7.5万円:証拠金維持率 50%(ロスカット)
3. 証拠金の管理方法(ロスカットを防ぐために)
ロスカットを防ぐためには、適切な証拠金の管理が重要です。
✅ 3.1 レバレッジを抑える
レバレッジが高いと 少額の証拠金で大きな取引 ができますが、その分リスクも大きくなります。
初心者は レバレッジ5〜10倍 に抑えるのが安全です。
✅ 3.2 余裕を持った証拠金を用意する
証拠金をギリギリで取引すると、少しの値動きでロスカットの危険があります。
証拠金維持率 200%以上 を目安に、余裕を持って資金を入れておくのが理想です。
✅ 3.3 ストップロス(損切り)を設定する
事前に「どこまで損失を許容するか」決めておき、自動的に損切りを行う設定をしておく。
これにより、大きな含み損で証拠金が減るのを防げます。
4. まとめ
FXの証拠金とは、取引を行うための 担保金 であり、適切な管理をしないと ロスカット のリスクがあります。
初心者は、低レバレッジ&余裕を持った証拠金管理 を心がけ、リスクを抑えながら取引することが大切です!